コロナ禍でECサイト構築需要が高まるなか、ShopifyでECサイト構築をする企業が増えています。初期費用がいらず月額課金制。そしてデザイン性も高くシンプルで高機能。更にクラウド型(SaaS型)のため日々バージョンアップされていく、現代のニーズにマッチしたECカートと言えるShopify。国内でも徐々にコミュニティが増え、ShopifyでのECサイト構築はトレンドになりつつあります。
そこで今回はシンプルかつ高機能なデザインが支持を得ている「Shopify」の使い方や他プラットフォームとの違いについて詳しく解説していきます。ECサイト開設の際には是非参考にしてみてください!
Shopifyとは、2004年にカナダで創業され、現在はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しているグローバル企業です。
ECサイトにおいてシンプルかつ高機能なデザインが評判を得ていて、現在175ヵ国100万店舗以上で導入されるなど世界NO.1シェアを誇っています。
2017年11月に日本法人を設立し、公式から日本語でのサポ―ト対応や管理画面の日本語化が完了されるなど国内向けにローカライズされたことを背景に多数の企業から導入実績を獲得しています。
手軽に始められるサブスクリプションのクラウド型ECサービス
Shopifyなどのクラウド型ECサービスであれば、これまでECサイトを構築する上で必要だった自社サーバなどのプラットフォームの導入を行う必要がないため、その手軽さがShopify導入を踏み切りやすくさせているポイントの一つとなっています。
また、ECサイト開設はハードルが高いように思われがちですが、Shopifyの場合はアカウントを作成し、管理画面で設定を行うだけでECサイト構築が完了します。記入する項目も少なくわずか3分程度で完了します。
料金体系は月額制のサブスクリプションサービスとなっており、モール店のような決済ごとの販売手数料もかかりません。導入工数や初期投資を抑えて簡単にECを始められることが、Shopifyが人気である理由の一つです。
充実した初期機能と機能拡張のためのアプリ
ECサイトを立ち上げるだけでは、ネット上にお店を出しただけの状態になるので売り上げは望めません。
Shopifyでは、Google Analyticsと連携して、サイトへの訪問情報を計測することができます。またShopifyの管理画面でも、売上やサイト来訪者の統計を確認するダッシュボードが用意されており、決済やカートに関する分析を行うことで、ECサイト全体の流れを俯瞰的に分析することが可能になります。
現行の機能で賄うことができない場合に関しては、6,000種類を超える豊富なアプリ群から必要なものだけをピックアップして機能を拡張することが出来ます。また、機能が足りない場合はアプリを開発することも可能となっており、カスタマイズによって最適なECサイトを作ることが出来ます。
事業拡大を視野のためのオムニチャネルにも対応
オンラインだけではなくオフラインもチャネルを連携することで顧客との接点を強化していく、というオムニチャネルの考え方は、近年ECに取り組む事業者の中で課題となっています。
複数の販路を活用して販売することによって、様々な顧客層を自分たちの顧客として取り込むことが、ECの売上拡大には求められています。
Shopifyは「Shopify POS」による実店舗との連携に加え、GoogleやFacebook、Instagramに搭載されているショッピング機能と連携することが可能になっています。
また、2020年4月からは日本最大級のECモールである楽天との連携も可能になり、新規のクライアントだけでなく、すでにEC事業に参入しているクライアントに対しても最適なECサイト構築サービスと言えます。
低コストで始められる
Shopifyを利用する上で、大きなメリットの一つが低コストで導入できる点です。
料金体系は5つのプランから選択することができ「Shopifyライト」「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」「Shopify plus」に分かれています。
最安のプランだと月額およそ3,200円から始めることができます。
APIによる業務効率化が可能
ShopifyではAPI連携により、商品情報連携・入庫情報の自動反映・発送業務の自動化が可能になり、作業の大幅な効率化を実現することができます。
具体的には、ECサイトと倉庫をシームレスに連携し出荷にかかる作業を削減することが可能となったことにより、海外を含む受注データを出荷用依頼データに変換する膨大な作業を1日数件まで削減することに成功しています。
API連携機能を使用し業務効率を上昇させることでその他のコア業務に集中して取り組むことに繋げましょう。
SNS連動でネット集客も可能
SNSは商品などの新着情報を発信するのに最適なプラットフォームです。
しかし、SNSで配信するには手間がかかり、何かを発信して良いのかわからないということもあるでしょう。
Shopifyの場合はSNSが連動しているため、手間をかけずにネット集客を行うことができます。
多言語・通貨、海外発送に対応している
Shopifyは多言語・通貨、海外発送に対応していることから越境ECをスムーズに行うことが出来ます。
梱包や発送は自社で行わなければいけませんが、「Ship&co」などのShopify対応のアプリを使えば簡単に行うことができます。
設定方法に関しましてはプランに関係なく、ストアを構築する際に配送エリアを配送したい国や地域設定にすれば完了です。
越境ECにチャレンジしやすい
言語・通貨の壁を超えて世界各国に向けたEC構築が可能となっていて、越境ECへのチャレンジを容易にしています。
FedEx、UPS、DHLといった世界三大配送会社と提携するなど海外発送の対応もしていて、簡単に世界中へ配送することを可能にしています。
「国内だけではなく国外も視野に入れてサイト運営を行いたい」といったユーザーのニーズを網羅しているため、越境ECチャレンジをいつでも気軽に行うことが可能となっています。
スマートフォンからもログインできる
Shopifyストアは構築さえしてしまえば、AndroidやiPhoneからでもShopifyアプリを通じてログインをすることができます。
そのため、どんな場所でもスマートフォンさえあれば、ストア運営をすることができるため、人員の少ない事業者でも簡単にストアを管理することができます。
英語力が必要になる場面がある
Shopifyはカナダで誕生したサービスなので、1次情報は英語です。
現在はShopify Japanが設立されたこともあり、Shopify内のほとんどの機能を日本語で難なく使用することができますが、一部のテーマ(サイトデザイン)や最新情報、サードパーティによるアプリにおいては英語が必要となります。
なかでも、サードパーティアプリに関しては、多くの開発会社が海外に存在し、日本国内ではまだまだ少ないという現状があるため、説明や評判など、英語を用いる必要があります。
Web制作の専門知識が必要になる場面がある
Shopifyは、WebBサイトに関する知識がなくても直感的にデザインができるようになっています。
しかし、凝ったデザインにしたいときには、HTMLやCSSの知識がある程度必要です。HTMLやCSSを利用することで、さらに売れやすいサイトを作ったり、他サイトにはないデザインも作ったりすることができます。
日本向けアプリが少ない
Shopifyは、日本向けのアプリが少ないことがデメリットです。
Shopifyはカナダ発祥のECプラットホームであり、利用者の多くが日本以外の海外の会社であるため、メインの言語や説明ページなどは英語で記載されている場合が多いことが実情です。
Shopifyと連携できる人気のアプリには日本語対応しているものもありますが、まだまだ数が少ないこともまた事実。
これから日本語対応していくことが望まれます。
ECサイト向けなので、支払い画面などメインとなる部分では多言語対応・多通貨対応しているため、支払い周り心配しなくても大丈夫です。
ライト | ベーシック | スタンダード | プレミアム | Plus | |
月額費用 | $9 (約1,200円) |
$29 (約3,900円) |
$79 (約10,750円) |
$299 (約40,600円) |
$2,000~ (約272,000円) |
Shopifyのプランには
- ライトプラン
- ベーシックプラン
- スタンダードプラン
- プレミアムプラン
- Plusプラン
上記の5つがあります。各プランの月額料金は上記の通りです。
ベージック | スタンダード | Shopify Plus | |
国内発行カード手数料 | 3.4% | 3.3% | 3.15% |
海外発行カード手数料 | 3.9% | 3.85% | 3.75% |
取引手数料 (Shopify Payment利用時) |
0円 | 0円 | 0円 |
Shopifyには取引手数料と決済手数料があります。
取引手数料とはShopifyの運営会社に支払う手数料を指し、決済手数料は決済会社に支払う料金のことを指します。
上記の表をご覧になると分かる通り、Shopify Paymentを利用すると取引手数料は無料になります。
プランは、基本となる5つのプランから選ぶことができます。
低コストで最低限使用することが可能なベーシックプランは月額約3,900円と低価格で高品質のECサイトを制作可能です。
ネットショップを運営するために必要となる機能の多くがカバーできるため安心して利用できます。
事業を拡大したり店舗数の増加によって管理を担当する人数が増えると、それに応じてプランを変更することを推奨します。
スタッフのアカウント数は、2つまでなら基本となるプランでも十分に役割を果たしてくれます。
Shopify(ショッピファイ)の利用方法について解説しました。
ShopifyによるECサイト開設は、少ないコストから始めたい方に非常にオススメです。テスト段階から始めたい方や、初期投資の費用を多く確保することが出来ていない方でも月29ドルから始められます。
EC事業が軌道に乗ってきた段階でさらに上位のプランに変更することも可能な為、リスクを減らしてEC事業に取り組むことが出来ます。
Amazon(アマゾン)を含め、今や日本国内では楽天やZOZOTOWN、スマホから簡単に商品を注文することが可能なネットショップが主流となっています。
家にいても買いたい商品を手に入れることができるため、ECサイトは利便性が高く、手間と時間を有効に使えるメリットがあります。
そのため、これからの新しい時代にはなくてはならないサービスであり、ネットショップの導入がまだの方はこれから導入をしていくと良いでしょう。